ぐるぐるマインドマップ おもしろかったなぁ、なんてことを考えていたけど、 参加メンバーを考慮してもう少し別の悩みを中心に書いた方が、もっと有用なアイデアが得られたんじゃないか、 と思いを巡らしていて気づいた、ぐるぐるマインドマップの限界...というか メソッドにはコンテンツは含まれていない という当たり前の現実を。
「35歳まで一生生活できるだけのお金を稼ぐには?」といった感じの質問を中心に書いていた人がいた(と記憶している...)。 こういう質問の場合、実際にそれを成し遂げた人たちが集まった場所でやったとしたら、 もっと有効なアイデアが出たのでは? 少なくとも自分はその質問に対して、あまりいいアイデアが出せたとは思えない。
そう考えたら、参加メンバーが普段考えていないようなことを質問してしまうと、だめなんだ、と思った。 ただし、新入社員がフレッシュな視点で思わぬグッドアイデアを出したり、 大人に対する子供による鋭い指摘、のように 必ずしもよいアイデアがその道の専門家や普段からそれに直面したり考えたりしている人から出るわけではない。 むしろ当たり障りのないアイデアしか出なくてツマラナイ、有用でない、ということもあるだろう。
だから、ぐるぐるマインドマップを行うメンバーがこういう方が良い・悪いという話ではない。 しかし、いずれにしても、参加メンバーによって出てくるアイデアは変化してくるわけで、 つまり、ぐるぐるマインドマップという手法にはコンテンツが含まれていないんだよな、 という、考えついてみると当たり前の結論に達した。
そう考えたらぐるぐるマインドマップという手法(メソッド)に限らず、 世の中にあるシンキングメソッドは、コンテンツが含まれていないのだと。 シンキングメソッドに限らない、仕事を効率的にこなすとかのライフハックや、トヨタの かんばん方式 でもそうだが、とにかくメソッドというのにはコンテンツを含んでいない。
いやむしろ、優れた手法というのは、いろいろな場面・状況に適応できた方が望ましいわけで… つまり かんばん方式 がトヨタだけでなく、日産・ホンダ・GM のような競合他社にも適用できれば、さらに異なる業界や業種でも適用できたとすると、そうでない場合に比べてそれは優れたメソッド、ということになる。
以上から優れたメソッドというのはむしろコンテンツが含まれていないというより、 コンテンツからうまく切り離されていることこそがそれが優れたメソッドとなりうる前提条件になるのか。
しかし、だからこそそこにメソッドの限界がある。 つまり そのメソッドのパフォーマンスは、投入するコンテンツに依存する、という限界。
“Garbage In, Garbage Out” という言葉がありますね。
以上から、メソッドA,B があった場合に、同じコンテンツにAとBを両方適用してみて、 Aの方がBよりパフォーマンスが上だったとしたらメソッドAが優れているということになる。
ここでのポイントは、メソッドA,Bの結果であるパフォーマンスの絶対値については考慮しないことだ。 メソッドAやったけど、たいしたことなかったねぇー、などという評価が良くあるのだが、 その考えは正しいとは限らなくて、 つまり、それは コンテンツ x メソッド = 結果 であり、 極端なことを言えば、コンテンツが 0 であれば、メソッドがどれだけ優れていても 結果は 0 になるという当たり前の現実だ。